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シンクタンクで学んだ「働き方変革」

=銀行員の在宅勤務は可能なのか=

2020年04月09日

新型ウイルス

ひろぎん経済研究所 副主任研究員
(元リコー経済社会研究所 研究員)板倉 嘉廣

 2019年4月から1年間の期間限定で、筆者は広島銀行からリコーのシンクタンク(=リコー経済社会研究所、東京・丸の内)に出向した。赴任して最初に驚いたのが、在宅勤務を主体とするリモートワークの制度。これは会社支給のパソコンや携帯電話を持ち帰り、場所を問わず仕事を可能にする「働き方変革」の1つだ。

 一方、現状の銀行ではすべての部署でこうした働き方は難しい。その理由は支店の営業時間が原則として平日午前9時~午後3時と定められているからだ。規制緩和の進展に伴い、特定曜日の休業や営業時間の短縮も可能ではあるが、現実にはまだこの「9時~15時」が多い。

 銀行本部、特に中でも支店営業に関係する部署は、支店の営業時間である「9時~15時」に合わせて動く。預金や融資、振り込みを扱う内国為替、外国送金や外貨両替を扱う外国為替といった各専門部署の銀行員は専門機器等を使い、事務作業を行っている。このため、こうした部署ではリモートワークが難しい。

 これに対し、シンクタンクの働き方はどうか。筆者が研究員として経験したのは経済や社会の変化を読み取り、社内外に提言をまとめる仕事。主体的に物事を考え、そのためには常にアンテナを張って情報収集を行う必要がある。言い換えると、情報収集さえできる環境ならば、時間や場所を選ばない働き方もできる。

 どちらの働き方がリモートワークに向いているか。言うまでもなく、現状では明らかにシンクタンクである。しかし、工夫次第では銀行にもリモートワークが可能な部署がある。例えば本部のお客様対応に直接関わらない部署であれば、既存の仕組みやシステムを駆使することで、リモートワークも可能だ。

 実際に広島銀行では、2019年7月から本部の一部行員に対してリモートワークの試行を実施している。モバイルパソコンや内線スマホを支給される対象者に限られるが、自宅やサテライトオフィスでの仕事を可能としている。2020年2月からは新型コロナウイルス感染拡大に伴う対応策として、在宅勤務を積極的に推奨している。また、リモートワーク試行の対象行員からの要望に応え、サテライトオフィスを拡充するなどして、リモートワークを実施しやすい環境を整えている。同行では2020年10月にリモートワークを制度化する予定だ。

 将来、支店の銀行員もリモートワークを選択できる日が来るかもしれない。例えば、預金相続手続きといった専門性が高いサービスは、支店の銀行員ではなく、本部の専門部署の担当者が行う。その本部の担当者がスカイプを使い、支店にお越しいただいたお客様とやり取りする銀行もある。これが預金や融資に広がれば、銀行窓口に銀行員が常駐する必要はなくなるかもしれない。

 機密保持や不正防止など懸念もあるが、ICT (情報通信技術)のさらなる発展により、銀行でもリモートワークが普及するよう期待したい。少子高齢化の加速に伴い、銀行員の間でも子育てや親の介護などでリモートワークの必要性は高まるばかりだ。裏返すと、多様な働き方を提供しなければ、銀行も優秀な人材の確保が難しくなるのではないか。

 筆者は妊娠中の妻を地元に残し、この1年間は東京~地元を往復する生活。だが申請すれば地元でもリモートワークが認められたため、ワークライフバランスを実現できた。新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中、現在の職場ではリモートワークが強く推奨されたため、非常時でも安心して研究活動に取り組むことができた。銀行復帰後、こうした経験を何らかの形で仕事に反映させていきたい。

写真新型コロナウイルス対策で在宅勤務を推奨中のリコー経済社会研究所(東京・丸の内)

(写真)筆者 RICOH GRⅢ

 ※筆者は2020年4月1日付で出向先のリコー経済社会研究所から広島銀行に復帰しました。1年間ありがとうございました。

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