2021年1月20日
リコー・サイエンスキャラバンは今年度から新しい試みに挑戦しています。
文部科学省が推進する教育改革の柱であるアクティブラーニング(探究型学習含む)型プログラムの開発です。
アクティブラーニングは、生徒が一方的な講義を聞く受け身の学習ではなく、主体的・対話的で深い学びを意味しており、深い学びの一つとして、「自ら学び自ら考える力」を育てる探究型学習があります。
昨年12月には、東京都東村山市にある明法中学校/高等学校のサイエンスGEコースの1年生 8名を対象に、「社会的弱者の生活支援等のための360度カメラの新規用途開発」をテーマにしたサイエンスキャラバンの授業を2日間に渡り、オンラインで実施しました。
初日には360度カメラRICOH THETAを実際に使って、360度で表現できる世界を体感した上で、どう活用できるかを一人ひとりが考えるため、技術者から360度カメラの技術やJAXAと共同開発した宇宙用THETAをご紹介するなどしたのち、生徒の皆さんとの対話を行いました。
テーマについて、各自で探究を深めた数日後の2日目の授業では、生徒達からのアイディアを一人ひとり発表していただき、技術者からの講評や質疑応答を実施しました。技術者も刺激をうけるような個性的なアイデアがたくさん出て、サイエンスキャラバンの授業を通して、生徒の皆さんの探究心を広げるお手伝いができたと感じています。
360度カメラの説明動画に聞き入る生徒たち (明法中学/高校) |
生徒たちと技術者との質疑応答 (明法中学/高等学校) |
また、昨年度から探究授業に関わらせて頂いている神奈川県海老名市内の中学校では、今年2年生の理科の授業で年間を通して「ウイルスさんとどんな風に生きたいですか」というテーマでの探究学習が行われています。この一環で、ウイルスとの向き合い方の視点を広げる目的で、リコーの新型コロナウイルス感染症対策に貢献する事業として展開している"DNA標準テンプレート"を開発した技術者が授業に参加しました。
当日は、技術者より、ウイルスやPCR検査、その検査精度を上げるためにリコーのインクジェット技術を応用して開発された"DNA標準テンプレート"についてお伝えした上で、3Dプリンターの今後の可能性に等について、生徒たちの疑問に答えながら、対話を行いました。生徒たちは、その後もチームごとに、ウイルスとどう向き合っていくかを探究していて、2月末に行われるアイディア発表に、再度リコーからも参加させていただく予定です。
技術者の説明を熱心に聞く生徒たち (海老名市内の中学校) |
オンラインで説明をする技術者 (海老名市内の中学校) |
リコー・サイエンスキャラバンでは、こうした経験をもとに、今後、子どもたちの自ら学び、考えるきっかけとなる探究プログラムを更に開発・実施していきたいと考えています。
※明法中学校/高等学校のWebサイトでもご紹介いただきました。