8/24 NECグリーンロケッツ戦

◇ディフェンスに安定感。スクラムで圧倒する場面も

 トップリーグ開幕前、最後のプレシーズンとなったNECとのゲーム。
リコーはPR西和磨、SO堀米航平、WTBネタニ ヴァカヤリアといったルーキーが先発するフレッシュな布陣で挑んだ。

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台風の影響による強風の中、NECのキックで試合開始。まずは敵陣浅めで相手ボールのラインアウトを奪ったリコーがアタック。対するディフェンスで、NEC4番がボールを持っていなかったLO馬渕武史にタックルしイエローカード。このペナルティをきっかけにリコーは敵陣深くに攻め込む。しかしスコアはできず。(前半3分)

 今度は反則を突いてNECが攻め込む。ゴール前でラインアウトモールを組むが、LO柳川大樹らが猛然と押し返し前進を止める。リコーボールのスクラムとなると、これをキープしNO8コリン ボークのキックでピンチを脱する。(前半8分)

NECは再び攻め込む。15番が中央のデイフェンスラインのギャップを抜けて22mラインを突破。右に展開しトライを狙うがスローフォワードの判定。リコーはスクラムをきっちり押してペナルティを奪いここも切り抜ける。(前半10分)

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その後もNECが強いボールキャリーを見せたが、リコーは粘り強くディフェンスしハンドリングエラーを誘っていく。互いにスコアのないまま20分が過ぎる。 

23分、リコーは敵陣でのマイボールラインアウトからアタックを見せるが、ボールを奪われターンオーバー。NECは抜け出した13番が自陣中盤から右サイドを独走、リコーのゴールに迫る。トライかと思われたが、よく戻ったWTBヴァカヤリアが追いつきタックル。NECはボールをつなぐが、乱れたキックパスがリコーインゴールに落ちリコーボールに。

しかし再開後、22mライン付近からNEC再び仕掛ける。左中間のギャップを13番が抜け、ポストの左にトライ。CVも決まり0-7とした。(前半27分)

前半ラスト10分はリコーペースとなった。敵陣22mライン付近のラインアウトから中央を攻める。NO8ボークの強烈な突破でゴールに迫るがここはノックオン。しかし中央のスクラムを押してペナルティを奪うと再度スクラムを選択。圧倒していく。

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反則の繰り返しでNEC1番が一時退出。次のスクラムでリコーはボールを出し中央を攻める。パスが乱れる場面もあったがCTB木上鴻佑がうまくつないで継続。LO馬渕が左中間をボールキャリー、リリースしたボールが走り込んだWTBヴァカヤリアにつながる。ヴァカヤリアは左サイドを鋭く抜けインゴールへ達し、回り込み中央にトライ。CVはSO堀米が決め、リコーが7-7に追いつく。(前半42分)ここで前半が終わる。

◇スクラム起点に2トライ奪われる。しかし、流れを変え終盤に攻勢

浜岸峻輝、キム ソングがCTBへ、CTBのティム ベイトマンがFBに入るなどの変更を行い後半へ。

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大幅に変わったメンバーが声を掛け合い試合に入っていったリコーだったが、NECが主導権を奪う。リコー陣内左中間のスクラムで圧倒。22mライン付近からアタックすると、ギャップを抜けた16番が中央にトライ。CVも決まり7-14。(後半10分)

NECがさらに攻める。リコー陣内22mライン手前でフェイズを重ねチャンスをうかがう。リコーもNO8に入った赤堀龍秀らが低いタックルを繰り出し止めていく。しかし、中央のスクラムからボールを出すと右中間を抜けた9番がポスト右にトライ。CVも決まり7-21と点差が広がった。(後半17分)

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リコーはPRに辻井健太、吉村公太朗、HOに大西将史を入れるなどして巻き返しを図る。自陣の深い位置でボールを回すNECにプレッシャーをかけるとノックオン。

NEC陣内22mラインの内側のスクラムを押し込むと、FWがピックゴーを繰り返しゴールに迫る。バックスに展開しインゴールに持ち込んだが、笛が鳴りスローフォワードの判定。その前のプレーにアドバンテージが出ていたため、リコースクラムでの再開となるが、展開したボールをもらいにいった選手が重なってしまいオブストラクション。大きなチャンスだったがリコーはトライを奪えずに終わる。この後ここまで60分間にわたりSOを務めた堀米に替わり木上がSOに入る。(後半23分)

反撃を見せたいリコーは、CTB浜岸のキックなどを交えた攻撃で敵陣侵入を果たす。相手のノットロールアウェイでPKを得ると、ゴール前に蹴り出しラインアウトから再度攻める。我慢比べとなるが、ここは守るNECにオフサイド。

FB中澤健宏がPKを蹴り出し、ここもゴール前ラインアウトとする。左サイドからのHO大西のスローを確実にキープしモールを組む。NECも対抗するが、大きなコールと共にモールが力強く前進し始める。インゴールに達すると大西がグラウンディングしてトライ。CVもCTB浜岸が決めて14-21。ここでノーサイドとなり試合は終了した。

2018824NEC-23.jpg 後半序盤のセットプレーからの失点が響いたものの、低いタックルへのこだわりなど、ディフェンスにおいてはリコーらしさが見られた。大柄な外国人選手のプレッシャーもあった中で冷静に試合をつくったSO堀米のプレーも光った。

試合後の円陣では、神鳥裕之GM兼監督が「負けてしまったが、学べることはたくさんあったと思う。この悔しい思いをトップリーグにぶつけて解き放とう。それしかない」とチームを鼓舞。最後は濱野大輔キャプテンが「全員がいい準備をして、必ず勝とう。勝って笑おう!」と述べて締めた。

 

◇試合後コメント 

神鳥裕之GM兼監督

「若いメンバーが必死に戦ってくれたので、今日のゲームについては満足しています。セットプレーの重要さなどを痛感するゲームになったと思います。(一番よかったと感じているのは?)ディフェンスですね。チョップ(低い)タックルなど、自分たちには立ち返るところがあることを体現してくれたので。その結果ゲーム自体が締まったと思います。今日のところは、結果だけがついてこなかったととらえています。

しばらく勝てていませんが、選手たちの危機感や緊張感、やらなければいけないという気持ちは高まっていると思います。それはチームを引き締めるものでもあるので前向きにとらえます」

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PR大川創太郎

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「スクラムですが、僕の感覚としては、ヒットの部分でうまくいかなかったときは、いいスクラムになっていなかったなと。(前半の最後のスクラムなどはよく押せていたが)そうですね。あれはうまくヒットして、8人が一つになって押せていたと思います。(後半の交代後のスクラムについて)外から観ていた印象でしかないですが、フロントローが自分たちのスキルを発揮できず、自分たちのポジションがとれていない場面では少し押されていたのかなと思います。」

SO堀米航平

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「風の影響などもあって難しかったです。(自己評価は?)勝てなかったですし、こうすればよかったなということもあったので......。でも、よかったと思う部分もありましたので、ポジティブにとらえています。トップリーグ開幕に向けて、前半から出られたこともよかったです。

(今の心境は?)トップリーグには大きなFWの選手も多いので、最初はどんな感じになるのだろうと思っていたのですが、自分の力をしっかり出せれば通用する部分もあると感じています。1年目の選手らしく思いきりやりたいです。今は不安よりも楽しみな気持ちのほうが強いです」


FL武者大輔

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「ラインスピードを上げてチョップタックル、そしてタックル後のアクションというのをチームとして意識していました。そこは悪くはなかったんですが、細かいコミュニケーションや連携のところですね。

あとはアタックで獲りきれていなかったこと。獲れない中でも、同じようなアタックをして、ミスが出てターンオーバーされてしまうという場面があった。もう少しアタックのバリエーションがつけられれば。(なかなか結果が出ず、歯がゆいところもあるかと思うが?)まずは初戦をしっかり戦って、体を張って勝つ。それができれば徐々に変わってくると思っています。」

文:秋山 健一郎