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営業マンとラガーマンを両立 ラグビーW杯出場を夢見る大川創太郎

2015年07月01日

社会・生活

研究員
清水 洋岐

 ラグビーの「トップリーグ」では国内外のプロ契約選手が脚光を浴びる一方で、所属企業の仕事とプレーを両立させている社会人選手も少なくない。今回、リコーブラックラムズの巨漢FWとして活躍中の大川創太郎(23)の日常生活に密着取材し、社会人選手の「素顔」を紹介する。

 2020年東京五輪まであと5年。実はその1年前に、この日本で初めて開催される世界的なイベントをご存知だろうか。そう、4年に1度行われるラグビーW杯。「ラグビー世界一」を目指し、国と地域が威信を懸けて戦う。五輪、サッカーW杯に次ぐ、世界三大スポーツイベントの一つである。大川は営業マンとラガーマンを両方こなしながら、「日本代表→W杯出場」という夢の実現を目指している。

201507_ラグビー_1.jpg 大川は熊本市で生まれ、水前寺公園で遊びながらスクスクと成長した。ラガーマンだった父の影響を受け、中学入学と同時にラグビーを始める。ところが、進学した高校にはラグビー部がなく、父と二人で黙々と練習を続けた。まるで漫画「巨人の星」の星一徹・飛雄馬のように...。そして、国立大学では最強のラグビー部を擁する筑波大学を目指し、一日6時間の猛勉強を続けた。

 見事合格し、筑波大3年生の時、全国大学選手権で準優勝。2014年リコーに入社し、ブラックラムズの門をたたく。一年目からFWでレギュラーの座を獲得。新人にもかかわらず、公式戦全16試合に出場し、早くもチームに欠かせない主力の一人になった。

 リコーのチームコンセプトは1953年の創部以来、「良きラガーマンである前に、良き社会人たれ」―。つまり、まず仕事で一流、その上で一流の選手を目指すという伝統である。

朝5時から練習 ベンチプレス160kgが目標 

 今年4月下旬、夜明け前の午前5時。東京・世田谷の閑静な住宅街では、ブラックラムズの選手たちが寮からグラウンドに出て、体が目を覚ますよう自らに「喝」を入れていた。

 2015~16年度シーズンはまだ始まったばかり。だから、早朝練習には楕円形のボールは登場しない。グローブを着けたボクササイズやストレッチなど、コンディション作りのメニューが中心になる。大川は身長181cm、体重105kg。ヘビー級ボクサー並みの体格から、重いパンチを繰り出す。「シュッ、シュッ」という空気を斬る音が、グラウンドに吸い込まれていく。

 その次は、大川が最も重視している筋力トレーニング。トレーニングルームは大男たちの熱気であふれ返り、まさにサウナ状態。「外国人選手に負けない体力」を今季の目標に掲げ、ベンチプレス160kgを目指している(成人男子の平均は40kg台)。


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 この早朝練習は6時半に終了。大川はいったん寮に戻って野菜たっぷりの朝食をとり、満員電車に乗り込んで9時前に東京・港区の職場に着いた。彼は大手金融機関にOA機器を販売する営業部隊に所属する。午前中は顧客からのメールに返信したり、会議で販売戦略を提案したり...。昼食を済ますと、顧客への訪問時刻が迫っていた。急いで地下鉄に乗り込み、オフィス街に向かう。

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 このジェイアイ傷害火災保険様は、大川にとって最も大切なお客様だという。御担当の鈴木優子さんが現れると、大川は早速、商談開始。この日は、活用いただいているプリンタ―の保守契約を更新してもらわなければ...。心臓がドキドキしたが、心を込めて説明した甲斐があり、鈴木さんは納得してくれた。

 すかさず大川はこの日第二の任務に移り、オフィス業務で困っていることなどを聴きだす。次の訪問時に生産性の改善策を提案し、新たなビジネスチャンスにしようという戦略のようだ。

 大川は背筋を伸ばし、顧客の目をしっかり見つめる。この会社では「真っ直ぐな人柄」と評され、昨シーズンは秩父宮ラグビー場まで足を運び、熱い声援を送ってくれた大川ファンも少なくない。

 野球やサッカーに比べると日本のラグビーはマイナースポーツ。大川は「一度観ていただければ、とても面白いスポーツです。是非ラグビー場に足を運んでいただき、肉弾戦の迫力や熱い空気をナマで体感してください」と顧客に訴えている。 


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 夕方5時、大川は職場に戻るや否や、上司にこの日の"戦果"を報告。5時半に退社し、普通なら仲間の待つ練習グラウンドに向かう(この日は上司や同僚とともに所属部署の歓送迎会に参加)。
 
 夜練習は7時に始まり、2時間ぐらい汗を流す。メニューはセットプレー、試合形式、筋力トレーニングなど様々である。夜10時半、床に着くと瞬く間に熟睡...。ようやく大川の長い一日が終わる。夢の中では一足先に、W杯の晴れ舞台でスクラムを組んでいるはずだ。

(写真)筆者  RICOH GR DIGITAL 使用

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※この記事は、2015年7月1日に発行されたHeadlineに掲載されたものを、個別に記事として掲載しています。

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