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育児休暇で実感した妻の苦労

=夫の取得率向上が働き方改革のカギ=

2018年08月10日

社会・生活

企画室
西脇 祐介

 筆者にはフルタイムで働く妻と1歳になる息子がいる。帰宅後はいつも息子を風呂に入れ、着替えをさせる。絵本を読み聞かせながら、寝かしつけるのも日課だ。妻も食事の支度や洗濯、保育園の準備など体を休める間も無く動き回っている。息子が「遊ぼうよ~」とすがりついてきて、なかなか家事がはかどらないことも多く、夫婦が自分の時間を取れるのは夜11時を過ぎということも珍しくない。

 こうした中、実家に帰省した際に母が発した一言にはっとさせられた。「子どもが親と遊ぼうなんて言ってくれるのは今だけ、今を楽しまなきゃだめだよ」―。父も「小さいころの成長過程を見られる時期は格別だよね。上手に手を抜かないともったいないよ」と笑顔で続けた。それをきっかけにこの4月、育児休暇を2週間取得し、普段の生活を見つめ直す機会を設けることにした。

 育児休暇の初日は良きパパになろうと気合いを入れた。朝からテレビ番組のダンスを見ながら息子と踊った後、保育園に向かった。ところが保育園に着くと、「本日は体温が37.5度あるため、お預かりできません」と断られてしまった。少し体を温めすぎたようで、元気なのに友だちと遊ぶことができない息子の寂しそうな表情は今でも忘れられない。

 保育園への対応でも想像より多くの"仕事"があることがわかった。着替えの洋服をはじめ、全ての物に名前を書かないといけないのだ。消耗品のおむつも例外でなく、毎日名前を書く作業は思いのほか大変だった。連絡帳には家での食事内容や排便の状況、睡眠時間を細かく記入。スマートフォンアプリには毎日入退園の予定時間を登録しなければならない。迎えの時間も管理されているため、走ってやってくる親の姿をたくさん見かけた。

 こうして育児休暇中は多くの失敗を重ねて、普段妻に任せきりで気づかなかった苦労を体感することで、妻への感謝の気持ちが強く湧いてきた。そして短い間ではあったが、息子と濃密な時間を過ごす中で、彼が新しい言葉を覚えたり、絵を描くことを覚えたりと、成長していく姿をじっくり見ることができたのは何よりの喜びだった。

 それ以降、妻とは育児に関する日々の作業をどう効率化するか、話し合う機会が増えた。実際、持ち物の名前を簡単に書くことができるスタンプを購入したり、夫婦でスケジュールを共有して送り迎えの担当を明確にしたりしている。最近では、どちらが先に仕事をしっかり終わらせて息子を保育園に迎えに行くか競争するなど、楽しむ余裕も出てきた。

 世間では働き方改革がキーワードとなっているが、こういった家庭での作業の効率化はささやかながらも、その流れに沿うものではないだろうか。特に、労働市場で女性にもっと活躍してもらうには、子どもを持つ家庭での夫の協力が不可欠だということを、身をもって感じた。

 ただ、厚生労働省によると、男性の育児休業の取得率は年々増加しているものの、2017年度は5.14%にとどまっており、2020年度の目標(13%)にはほど遠いのが現状である。今後、より多くの男性にとって育児休暇取得が当たり前になり、仕事と家庭の両立が可能な社会になればいいなと思う。

20180810.jpg(出所)厚生労働省統計情報白書「平成29年度雇用均等基本調査」を基に筆者作成

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