Skip to main content Skip to first level navigation

RICOH imagine. change.

日本 - リコーグループ企業・IRサイト Change
Skip to main content First level navigation Menu
Breadcrumbs

Share

Main content

ブレイク寸前のセルロースナノファイバー(CNF)

【産業・社会研究室】 Vol.6

2016年12月16日

研究室から

研究員
飛田 真一

 エコプロ2016=環境とエネルギーの未来展=がこのほど東京ビッグサイトで開催された。地球温暖化対策やクリーンエネルギーなどをテーマに企業が最先端の製品を出展する中、今年はセルロースナノファイバー(植物由来のナノ繊維=CNF)が大きな注目を集めていた。

 CNFは「ポスト炭素繊維」と呼ばれ、プラスチックに混ぜれば軽くて強度の高い素材になる。もしこの素材を自動車の内装やボディに利用できれば、燃費の更なる改善も期待できる。また、CNFを混ぜると水と油が混ざりやすくなるため、調味料に応用できれば「分離しにくいサラダ用ドレッシング」が食卓に登場する。

 CNFは「2030年に1兆円市場に拡大する」と予測されており、製造装置メーカーも開発に力を入れている。会場で聞くと、メーカーの説明員は「この装置は大豆や小豆を粉にする装置と全く同じです。中に石臼が入っていて、(紙の原料となる)パルプを挽いてCNFを作ります。ある大学の先生が『この装置はCNF生産に使えるのでは』と気づいてくれたおかげで、多くの実験室で使われるようになりました。このビジネスチャンスの波に乗っていきたい」と意気込んでいた。

 ビッグサイトの会議棟では国際シンポジウム(ナノセルロースサミット)も開催されていた。CNFの標準化や量産技術などに関する発表が続々と行われ、1000人規模の会場は熱気に包まれていた。CNFは日本の大学や企業が先行する「期待の星」であり、来年辺りブレイクする予感が...

 

セルロースナノファイバーによる新市場創造戦略

戦略.jpg

(出所)経済産業省ウェブサイト(http://www.meti.go.jp/main/60sec/2015/20151124001.html)

 

TAG:

※本記事・写真の無断複製・転載を禁じます。
※本サイトに掲載された論文・コラムなどの記事の内容や意見は執筆者個人の見解であり、当研究所または(株)リコーの見解を示すものではありません。
※ご意見やご提案は、お問い合わせフォームからお願いいたします。

戻る