技術者が語る 3Dプリンターのいろは

造形する時に発生する "ヒゲ" をやっつけろ!

本記事の内容が当てはまる造形方式

  • FDM
ある程度の形が出力できればいいかな...見た目もキレイならテンションもあがる!?

ここではエントリークラスの卓上FDM装置における造形時によく発生する "ヒゲ(樹脂のはみ出し)" の発生を抑制するためのTipsについて記載いたします。CADソフトで設計した冶具などを3Dプリンタで出力しても見栄えが悪いとなんとなく残念な気分になりませんか?思った通りの形状が出力できて、必要とする機能が確保できたとしても、やはり見た目もキレイならうれしいですよね。見た目が悪くなる要因としてよく目にする "ヒゲ" ですが、今回はG-codeの最適化を行うことで"ヒゲ"をやっつけましょう!

図1

  • 画像1:ある程度の形が出力できればいいかな...見た目もキレイならテンションもあがる!?
  • 画像2:ある程度の形が出力できればいいかな...見た目もキレイならテンションもあがる!?

図2

  • 画像3:ある程度の形が出力できればいいかな...見た目もキレイならテンションもあがる!?
  • 画像4:ある程度の形が出力できればいいかな...見た目もキレイならテンションもあがる!?
"ヒゲ"は造形の内側に入れ込むことで見た目を改善できる

上図の2つの造形パスのプレビュー画面をご覧いただくと、図1は緑色の線が多く引かれていることがわかります。これは、造形しない状態のままノズルが移動する軌跡を表しています。これではノズルが移動しているうちに少量ではありますが樹脂材料がノズルから染み出し、造形物の側壁に付着することで見た目が悪くなっていきます。一方で図2の様に、シーム(層毎の造形スタート位置)の設定などを見直し、造形物のアウトライン(外壁)をノズルの軌跡が跨ぐことがないような条件を作れば、"ヒゲ"を造形の内側に入れ込むことができ、見た目が改善されます。

エントリー機(FDM方式)の見た目改善ポイント

エントリークラスの装置では、造形が思う様にできないことも多く、試行錯誤の繰り返しとなるケースが多々あります。今回のTipsでは"ヒゲ"が発生する現象とそれを抑制するための1つのアイデアをお話いたしました。造形の品質を向上させる1つの方法として、スライサーで吐き出したG-codeファイルをプレビューしノズルの軌跡をよく確認することが有効策となる場合があります。造形物の見た目を改善するTipsは他にもたくさんありますので今後もご紹介いたします。

(三浦 邦博)