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SLS方式で使われる樹脂は結晶性樹脂

本記事の内容が当てはまる造形方式

  • SLS
SLS方式の材料

SLS方式の造形メカニズムをシリーズで説明していこうと思いますが、まずその前にSLS方式で使われる樹脂材料に関して説明します。SLS方式では樹脂材料として結晶性樹脂を使います。では結晶性樹脂とはどのようなものでしょうか。

結晶性樹脂と非晶性樹脂

樹脂材料は、下図に示すように、加熱すると軟化し冷やすと固化する熱可塑性樹脂と、初期重合物を加熱すると架橋反応を起こして固まり、再加熱しても軟化しない熱硬化性樹脂があります。さらに熱可塑性樹脂には結晶性樹脂と非晶性樹脂があります。
樹脂は非常に長い高分子の分子鎖からできていますが、その分子鎖の状態は、分子鎖が規則正しく並んだ状態と、分子鎖がランダムに配置した状態の2つに大別することができます。前者は結晶状態、後者は非晶状態といいます。結晶状態の領域(結晶領域)が存在するものを結晶性樹脂、結晶状態が存在しなく非晶状態の領域(非晶領域)からなるものを非晶性樹脂といいます。

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樹脂は非常に長い分子鎖からできている上に、その分子鎖の分子量に分布があります。そのため、すべての分子鎖が規則正しく並ぶことはなく、結晶性樹脂といえども結晶領域と非晶領域が混在します。結晶領域により樹脂は硬く強くなります。一方、非晶領域により柔軟になります。よって結晶領域も持つ結晶性樹脂は、非晶性樹脂と比較して剛性や強度は高くなります。また、分子鎖が規則正しく並んでいると、分子鎖が密に詰まり単位体積あたりの接合の数は増加するので、結晶性樹脂は、薬品や熱などに対しても強くなります。結晶領域と非晶領域の屈折率が違うため光が境界で散乱し、結晶性樹脂は不透明になります。非晶性樹脂は屈折率が均一であるため、光が透過して透明になります。結晶性樹脂と非晶性樹脂の特徴をまとめると下表のようになります。結晶性樹脂の例としては、ポリアミド(PA)、プリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアセタール(POM)などがあります。非晶性樹脂の例としては、ポリスチレン(PS)、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート(PC)などがあります。

3d-66_img2.jpg

SLS方式ではなぜ結晶性樹脂

SLS方式の3Dプリンタでは、結晶性樹脂の材料を用います。その理由は、SLS方式では、結晶性樹脂の温度特性である結晶化温度と融点を持っていることを利用して造形しているからです。SLS方式で結晶化温度と融点を使ってどのように造形しているかについては、また後日ご紹介します。

(橋本 憲一郎)

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